業務用エアコンの買い替え時期と耐用年数の深い関係
効きが悪くなってきたけどまだ使えるからと先延ばしにしていませんか?
実は業務用エアコンの買い替え時期と耐用年数には深い関係があったのです。
今回は業務用エアコンの買い替え時期を先延ばしにしたことによって起きた損失と買い替えのタイミングを逃さないためのポイントをまとめました。
業務用エアコンの買い替えは効きが悪いと感じたとき
業務用エアコンを使っていると「効きが悪くなってきた」と感じるタイミングが訪れますよね。
効きが悪くなる理由にはいろいろありますが、その中でも1番多い理由がなんと耐用年数を過ぎて使っているということなんです!!
耐用年数をすぎて使うことにより、効きが悪くなるのはもちろん、故障して業務用エアコンが稼働しなくなる場合もあります。
「真夏のカンカン照りの日に冷房が急につかなくなった!!」
「真冬の雪が降る凍える朝に暖房が使えない!!」
想像しただけで怖いですし、そんな事態になってからでは遅いですよね。
業務用エアコンの効きが悪く感じる
室内機フィルターの汚れ
業務用エアコンの室内機のフィルターにホコリやチリなどが詰まってしまうと、空気を吸い込む量が少なくなってしまいます。
吸い込む量が減ればもちろん吐き出す量も減ってしまうので、同じ温度設定でも効きが悪く感じられます。
こまめにフィルターのお手入れをすることにより快適にお使いになることができます。最低でも半年に1度はフィルターの掃除をおすすめします。
室外機の汚れ、周りの障害物
屋外に設置されるため、なかなかお手入れや確認する機会が少ない室外機。
ですが、室外機が効率よく動くかによって業務用エアコンの効きにかなり影響してきます。
室外機の周りに障害物や雑草が生えていると、本来の能力を発揮できないため室外機の周りには物を置かないようにしましょう。
また室外機の裏にホコリなどが溜まったままにならないよう、定期的にお手入れすることをおすすめします。
エアコンの馬力が部屋の広さ等に適していない
効きが悪いとご相談を受けるときにあるのが、お使いのエアコンが部屋に対して馬力(パワー)が足りていないということです。
部屋の広さでは家庭用エアコンで十分足りると設置したところ、夏は効きが悪く、冬は霜とり運転を頻繁に行って暖房が止まって部屋が冷えてしまう状況になり、業務用エアコンに買い替えをされる方もいます。
業務用エアコンを設置するときは部屋の広さはもちろんですが、ドアの開閉頻度や天井の高さ、人の密集度、使用用途、業種等をすべて考慮しながら馬力を選ばなければならないため業務用エアコン専門の知識が必要となります。
耐用年数を超えている
業務用エアコンも電子機器のため室内機、室外機ともに年月がたてばもちろん性能はダウンしていきます。
また性能がダウンした業務用エアコンを使うことにより効きが悪くなるだけではなく電気代が高くなります。
耐用年数を超えて効きの悪さを感じた場合は最新機種にすることにより快適性が上がりさらに電気代が下がるというメリットがあり、買い替えの検討をすることをおすすめします。
業務用エアコンの耐用年数
業務用エアコンの耐用年数には2つあります。
①法定耐用年数
減価償却の際に使われます。
今回は②の耐用年数をメインとしていますので簡単なまとめを載せます。
業務用エアコンの法定耐用年数は「明確に建物の構造の一部として扱われているか」という区別をし
3種類に分けられます。
基本的には⑴⑵は建物の一部とみなされ、⑶は取り付け機器として区別されます。
⑴法定耐用年数15年
「建物附属設備に属する冷房、暖房、通風又はボイラー設備」(出力22kW以上)【対象の室内機】ビルトイン形・ダクト形
⑵法定耐用年数13年
「建物附属設備に属する冷房、暖房、通風又はボイラー設備でも冷凍機の出力が22kW以下のもの」【対象の室内機】ビルトイン形・ダクト形
⑶法定耐用年数6年
「建物建築後に容易に取り付けることができる空調機器」【対象の室内機】天井埋込カセット形・天吊形・床置形・壁掛形・(ダクトを使用しないもの)※国税庁HPより 第2節 建物付属設備 参照
簡単にまとめるとダクトを使用しないものが⑶の耐用年数6年に分類され⑴、⑵は22kW以上か以下かということになります。
②業務用エアコン自体の物理的耐用年数
業務用エアコンの本体は10年〜15年が物理的耐用年数の目安と言われています。
また部品別では
*フィルター 5年
*コンプレッサー10年
*モーター8年
が部品の交換時期の目安とされています。
ちなみに家庭用のエアコンでは6年〜10年です。
一概に10年〜15年と言っても使用状況や使用場所、業種、メンテナンス頻度など様々なことが要因となり長くお使いになれることもあれば、10年以内でも故障してしまう場合もあります。
例えば、コンビニエンスストアでは365日24時間の営業中、常に業務用エアコンを稼働させた場合1年で"8760時間"となります。
週休2日9時間営業の美容室で営業中だけ業務用エアコンを稼働させた場合では、1年で"2340時間"となります。その差1年で"6420時間"
このように使う頻度でもちろん耐用年数は前後してきます。
また飲食店や工場では油等を吸い込むため、その分耐用年数は短くなる傾向にあります。
故障した業務用エアコンもう修理できないかも!!
40度近くある真夏日に、朝から冷房が効かなくて困っているので急いで修理してという依頼がありました。
効きが悪くなってきたと思ってはいたけど、まだ13年しかたっていないからと特に故障の心配はされていなかったそうでした。
美容院ということでお客様の予約も入っていてとにかく急いでほしいとのこと・・・
しかし修理しようにも部品の製造が終了しており、メーカーの保管期限を過ぎていたため修理することができなかったのです。
業務用エアコンメーカーは、製造終了から約10年ほど部品を保管しています。
約10年以上経過し故障した業務用エアコンの部品の保管期限がきれてしまっていると修理ができない可能性がでてきます。
修理できないことで新しい業務用エアコンを導入することになったのですが、春〜夏は業務用エアコンの繁忙期真っ只中ということもあり即導入というわけにはいきかず、扇風機で対応するしかない状況・・・
40度近い日に扇風機をどれだけ回そうと意味がないのは想像できますよね。
その中でカットカバーをまとって髪を切ってもらうなんてサウナにでも入っているような地獄の暑さです。
そのため予約のお客様を何十人とお断りしなければならず
「効きが悪くなったと感じた時に業務用エアコンの買い替えをしておけばよかった」と言っていました。
買い替えのサインは効きが悪くなってきたと感じたとき
どの電子機器もそうですが、いつどのタイミングで故障してしまうかわかりません。
快適な環境に業務用エアコンは切り離せない存在ですので、壊れてからでは遅いこともあります。
業務用エアコンでは物理的耐用年数を超えて「効きが悪くなってきた」と感じ始めた場合、買い替えの検討をひとつの選択肢としておすすめします。
まとめ
*業務用エアコンの物理的対応は10年~15年
*業務用エアコンメーカーの部品保管期間は約10年
*業務用エアコンは約10年で修理できなくなることも
*業務用エアコンの買い替え時期は効きが悪く感じた時がベスト
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