低気温でも安心!寒冷地仕様の業務用エアコンを知ろう

寒い冬の時期には、やはり暖房はかかせないですよね。そこで今回は、そんな季節にピッタリな寒冷地仕様の業務用エアコンについて詳しくご説明致します!通常の業務用エアコンとは具体的に何が違うかなどをまとめましたので、是非ご参考にしてみてください。

寒冷地仕様の業務用エアコンとは?

寒冷地仕様の業務用エアコンとは、大きく説明すると低気温の環境の中でも正常に運転出来る業務用エアコンのことです。

寒冷地というのは、主に北海道や東北・北陸地方など冬の季節になると外の気温が氷点下になってしまう地域のことを指しています。

真冬にはマイナス10℃以下になってしまうこともあり、そのような地域に通常の業務用エアコンを設置すると、十分に力を発揮することが出来ません。というのも、通常の業務用エアコンでも暖房運転は可能なのですが、寒くなると自動的に霜取り運転が始まってしまうため、一時的に暖房運転が停止し、室内機の吹き出し口から温かい風が出てこなくなってしまうからです。

霜取り運転の動きは外の気温の低さや積雪状況にもリンクしているため、低くなればなるほど回数も増え、更に室内の温度が低下し、暖まらないという事案が発生してしまいます。

*霜取り運転の詳しい説明についてはこちら。

しかし!このような環境や状況において、バッチリ対応・対策しているのが寒冷地仕様の業務用エアコンです。具体的に詳しく見ていきましょう。

通常の業務用エアコンとの違いと特徴

実は寒冷地仕様の業務用エアコンは、室内機自体の性能は通常の業務用エアコンとほとんど変わりません。しかし、決定的な大きな違いは室外機の方にたくさんあります。ここでは、具体的な特徴について3つに分けてご紹介致します。

凍結・防霜対策

通常の業務用エアコンを動かす場合、低温の状況下ですと室外機の内部が凍結してしまって不具合や故障へと繋がってしまい、暖房運転が出来なくなってしまうことがあります。それらを防ぐために、寒冷地仕様の業務用エアコンには凍結防止の塗装が行われていたり、ファンや底板にヒーターがつけられていたりして対策がなされているのです。

また、低温の状況下で暖房運転をしようとすると、室外機には霜が付きやすくもなってしまいます。霜が付いてしまうと熱交換器が上手く作動しなくなってしまうため、運転効率が悪くなり、結果運転出来なくなってしまうのです。そのような事態に陥ってしまう前に、寒冷地仕様の業務用エアコンには除霜運転(デフロスト運転)機能が搭載されています。ここにも決定的な違いがあり、通常の業務用エアコンでは暖房運転と除霜運転は同時に出来ないところを寒冷地仕様の業務用エアコンは同時に行うことが可能のため、室内を温かくしたままで室外機に付着している霜を取り除くことが出来てしまうのです。

雪対策

寒冷地と呼ばれるところの多くは積雪による被害も多く、室外機の中に雪が入りこんでしまい、場合によっては故障してしまうというケースも考えられます。

そこで、寒冷地仕様の業務用エアコンには雪対策用のオプションが搭載されており、例として防雪フードファンモードなどが挙げられます。また、高い位置へ設置することにより、積雪時の被害も最小限に抑えることが可能です。

防寒対策

寒冷地仕様の業務用エアコンは通常のエアコンと比べて、室外機のサイズが大きいのも違いであり特徴の1つです。その理由は、内部に搭載されている熱交換器の大きさが違うことから。表面積を広くすることにより低い外気温からでも多くの熱を集められる仕組みになっているため、変わらない力で長時間暖房運転することが可能になっているのです。

また、年々進化を遂げてきていることもあり、外気が低くても素早く高温に出来るように高速運転出来る高性能コンプレッサーが搭載されているものもあります。

各メーカーの寒冷地仕様の業務用エアコンの特徴

ダイキン《スゴ暖ZEAS》

・立ち上がりがわずか5分で、50℃から吹き出し、最高60℃にもなる高い温度の風を足元まで届けることが可能。

・最大6時間まで連続して暖房運転が可能。

・凍結に強いタフネス設計を搭載しており、外気温が-25℃でも運転可能。

日立《寒さ知らず》

・立ち上がりが早いので早く温まることができ、運転音も優しい。

除霜性能の向上に特化している。

・外気温が-25℃でも運転可能。

三菱《ズバ暖スリム》

・立ち上がりがわずか5分程度で、最高50度の温風で運転可能。

・最大10時間まで連続で暖房運転ができ、暖房10℃設定で控えめの空調。

・外気温が-15℃まで暖房運転可能。

東芝《スーパーパワーエコ暖太郎》

・最大12時間の連続暖房運転ができ、全機種のブレーカーが30Aと大きい。

・外気温が-27℃まで暖房運転可能であり、より温かく感じられるアイテムが多数搭載。(除霜連携・除霜フラップ・暖房8℃設定など)

・全室外機がコンパクトサイズ設計になっており、凍結防止プレートが必ずついている。

パナソニック《フル暖XEPHY(寒冷地向け)》

・暖房の連続運転時間が最大13時間まで運転可能。

・外気温が-15℃まで下がっても暖房運転ができ、定格暖房能力をキープ。

・室外機の外板に標準装備として、凍結防止ヒーターが搭載されている。

 

また、各メーカーごとの詳しい数値の違いについてはこちらの表をご覧ください。

天井カセット形4方向 3馬力 シングル

天井カセット形4方向 6馬力 シングル

※上は全て外気温7℃の場合。

このように、それぞれのメーカーによって特徴が大きく異なっており、それぞれに魅力的な部分がたくさんあります。

どれにしようか迷った際は、お気軽に業者に一度ご相談ください!

その他のメリットについて

ここまでたくさんの魅力的なポイントについてご説明してきたのですが、実はまだまだ寒冷地仕様の業務用エアコンには通常の業務用エアコンと比べてメリットがたくさんあります!そちらについても、いくつかご紹介させていただきます。

まずひとつは、コストがかなり抑えられているということです。

様々な熱源での暖房の中において、電気で部屋を暖める寒冷地仕様の業務用エアコンが一番ランニングコストが低いと言われています。業務用エアコンは電気代が高い・・・という印象を持たれている方が多いと思いますが、最近の寒冷地仕様の業務用エアコンは年々進化を遂げ、省電力に力を注いでいるモデルが多いことは事実です。環境に見合ったものを設置することによって、余分な電力を消費するのを抑えることが出来るため、結果節電に繋げることが可能になります。

その次に、熱源が電気であるため給油が不必要により、灯油を買いに行ったり配達してもらう手間が省けてしまうということ。

これにより、タンク内に給油をしなければならないという時間も省略することが出来ます。その上に、電気で動くため火災ややけどの心配もなく、ご高齢の方や小さなお子様の方も安心して使うことが出来ます。地震の際に、転倒などによる火災の心配もありません。また、灯油を使用するタイプの暖房機ですと、外との温度差で水蒸気が発生してしまい、窓や壁に結露が付着しカビなどの原因に繋がってしまう恐れがありますが、寒冷地仕様の業務用エアコンから出る温風は結露しにくいというのも魅力の1つです。更には、空気が汚れてしまう心配もないため、基本的には換気も不要です。

寒冷地仕様の業務用エアコンは、暖房以外にも冷房や除湿、衣類乾燥、空気清浄など幅広く対応出来ます。寒冷地では1年の半分近く暖房を使用する傾向も多く見られますが、季節問わず一年中使えてしまうというのが何よりも大きなメリットです。そのぶん空気が乾燥しやすくなってしまう点が少しデメリットではありますが、室内に洗濯物を干したり加湿器を稼働させたりして調節することで最大限に活用することが出来ます。

さむ~い季節もこれでバッチリ!

いかがでしたでしょうか。このように、寒冷地仕様の業務用エアコンには魅力的な要素がたくさん詰まっています。それぞれの用途に合わせてエアコンを選び、寒い時期もお得に快適に乗り過ごしちゃいましょう!

設置環境についてやお困りごとがあれば、是非一度アルファシステムまでご相談ください。