本当に必要?室外機カバーの効果を知ってお得に周りと差を付けちゃおう!

業務用エアコンの室外機は、冷房時に室内の熱を外に逃がし、暖房時には外気からの熱を取り込むという役割があります。ですがその素晴らしい機能性とは裏腹にデザイン性が洗練されているとは限らないため、カバーで隠したいと思う方も少なからず多いのではないでしょうか。また、直射日光に当たり続けることでその優れた機能性が低下するのではという心配からカバーの導入を検討なされる方も見られます。

そこで今回は!室外機カバーの必要性について詳しく説明させていただくのと併せて、メリットやデメリット、更にはカバーの選び方など幅広いところに着目し深く掘り下げながらご説明させていただきます。一緒に見ていきましょう。

そもそも室外機カバーって?

業務用エアコンに取り付ける室外機カバーには大きく分けて2つのタイプがあり、日光から室外機を守るための「屋根タイプ」と室外機を覆ってデザイン性を高める「全面カバータイプ」というものがあります。「屋根タイプ」は室外機の上部に設置することで室外機を日光やほこりから守る役割があり、その多くは金属もしくは樹脂製で出来ています。設置方法としては付属のベルトか磁石で固定することが多く、耐久性に優れた素材とはなってはいますが、ベルトにゆるみがあると強風などに耐えられない可能性があるためしっかりと留めて固定することがポイントです。

それに対し「全面カバータイプ」は、「屋根タイプ」に備わっている機能に併せて室外機をおしゃれに表現出来るとして導入を検討している人が多いのも特徴の一つであり、その素材もスチール製・木製・樹脂製などインテリアの素材としても優れています。それだけではなく、通販サイトではデザインが優れているものから、収納力と機能性にも長けているものなどバリュエーション豊かな商品が並んでいるのも選ばれるポイントの一つと言えるでしょう。その上取り付ける際の手軽さも魅力で、基本的にはそのまま室外機に被せるだけでよく、室外機カバーの上が棚になっているタイプなど高さのあるものでも特段難しい手順は踏まず、「屋根タイプ」と同じくしっかりと固定することが重要となってきます。

室外機カバーのメリットとデメリット

一見非常に便利だと思われる室外機カバーにも、それぞれメリットとデメリットがあります。ここでは、そのメリットとデメリットについて詳しくご紹介していきます。

室外機カバーのメリットって?

まず何より分かりやすいのが、見た目がおしゃれになるという点ではないでしょうか。やはりどれだけ建物の周りの外観を綺麗に整えていたとしても、無機質な室外機があると異質に感じてしまいますよね。特に室外機の色は基本的にアイボリー色が主流なので、それに合う外観や景観であれば問題はないですが、俯瞰的に見た際、室外機が浮いて見えるようであればやはり見栄えとしても気になってしまうところ。そこで幅広いデザインがある室外機カバーを取り付けることによって、そのお悩みも解決し一気に馴染んだ外観にすることが可能になります。上述した通り室外機カバーには2つの種類があるのですが、見た目を重視する場合は「全面カバータイプ」という方を選びましょう。各社から様々な素材や柄のカバーが出ているため、選ぶ時間も楽しみの一つとも言えますね。

その次に言えるのが、日光を遮ることで期待出来る省エネ効果。室外機に日光を遮る必要があるの?と思われる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、実はとっても大切なことなんです。そもそも本来、室外機は直射日光が当たらない日陰に設置することを推奨されているもの。というのも、室外機の周りが高温になってしまったり直射日光に照らされて室外機自体が高温になってしまうと、業務用エアコンのパワーの低下や運んできた熱を上手く放出することが出来ず、結果業務用エアコンの効率が悪くなり電気代が上がってしまう要因に繋がることになりかねません。ですが、どうしても直接的に日光が当たってしまうような場所や照り返しが多い場所に設置することがやむを得ない状況であることもスペースによっては考えられます。そこで室外機カバーを使用することによって直射日光が室外機に当たることを防ぎ、節電効果を見込むことが可能になるのです。なお、室外機の前に遮るものがある場合ですとカバーを付けてしまうと逆に室外機に備わっている熱の排出機能を妨げてしまう可能性があるため、諸々の余裕があれば落葉樹や夏場であればすだれなど、カバー以外の方法で室外機に当たる日光を防ぐのをオススメ致します。

最後は、カバーを付けることで衝撃・雨や雪などから室外機本体を守ることが出来る点です。台風などで大雨が降ってしまいその雨が室外機の中に入りこんでしまったり、雪が積もって吹き出し口を塞いでしまったりすると、業務用エアコンの正常な運転に支障をきたす可能性や故障やサビの要因へと繋がってしまう可能性があります。夏の暑い時期や冬の寒い時期にそういったトラブルが原因で突然冷暖房の運転が停止してしまったり・・・なんてことがあったら大変ですよね。そういったことを防ぐためにも、室外機カバーをつけることで、雨や雪などの天候の影響を抑えることが出来ると考えられます。また、それと同時に風などで飛ばされてきた異物などがぶつかったときの衝撃によるダメージや劣化を抑えることが出来るのもポイントの一つと言えます。

室外機カバーのデメリットは?

ここまで室外機カバーのメリットについてご紹介してきましたが、その反面カバーの種類によってはかえって業務用エアコンの効率を下げてしまうものもあります。上の文中にもある通り、室外機は外気を取り込んだり放出する機能を備えているため、全面をすき間なく囲ってしまうようなカバーを取り付けてしまうと、熱を上手く排出出来ず冷やす力が低下し逆効果になってしまうことがあります。また、冬場では室外機は日光に照らされ暖かくなると効率が上がるとされているため、それを全て覆い隠してしまうと日陰が常に全体に出来ている状態になってしまい、室外機自体の温度が下がりこちらもまた効率が悪くなってしまいます。直射日光が当たらない位置にあり、なおかつ見栄えなどが気にならない場合には、全面を覆うカバーをかけない方が業務用エアコンの効率もグンと上がると言えるでしょう。

そしてもう一つが、カバーをかけることで定期的な洗浄が必要となってしまうということ。極端に強いものには対応はしていませんが、外に設置するものである以上基本的に室外機は雨にある程度晒されるということは想定して設計されているものが大半です。雨によって多少の汚れを落とすことも可能であるため、カバーを取り付けてしまうことで汚れが落ちず定期的なメンテナンスが必要となってきます。

正しい室外機カバーの選び方は?また、注意するポイントは?

では、以上のデメリットに対し対策方法などはあるのでしょうか?ここでは、その対策方法としてそれぞれに合った正しい室外機カバーの選び方と、選ぶ際に注意するポイントについて詳しくご説明させていただきます。是非、ご参考にしてみてください。

室外機カバーを選ぶ際の注意点は?

業務用エアコンの機能性を損なわないためには、それぞれ目的にあった正しい室外機カバーのタイプを選ぶことが重要になってきます。ですがそれ以前に、サイズの合わないものを無理に設置しようとしてしまうと故障の要因へと繋がってしまうだけではなくかえって効率が落ちてしまうことにもなりかねないため、まずはカバーを設置する際には室外機のサイズを必ず測っておきましょう。その次に、室外機カバーを使うとなったときに、室外機本体との距離が30cm以上とれるものを選ぶこと。ここも重要になってきます。カバーと本体との距離が近過ぎると排熱の妨げになってしまったり、カバーに伝わった熱が本体にも伝わってしまうためカバー本来の効果自体が薄れてしまう可能性があるからです。そのためにも、可能であれば30cm以上距離がとれるものをオススメ致します。そして最後に、なるべく楽に取り外しが可能なものを選ぶこと。基本的に室外機カバーは、使用中には外すことを推奨されています。その理由と致しましては、カバーによって空気の吸い込みが悪くなったり熱がこもってしまうことを防ぐことから。ですが取り外しが大変ですと、その作業がつい億劫になってしまいますよね。そのためにも、取り外しがなるべく楽なものを選び、その手間を省略することでより快適に過ごすことが可能になります。

以上の点を踏まえた上で、ここからはタイプ別にご説明させていただきます。ご自身の目的に合わせて、ご参考にしてみてください。

それぞれの室外機カバーの選び方

業務用エアコンの機能性をなるべく損なうことなく直射日光を遮りたいという方は「屋根タイプ」の室外機カバーをオススメ致します。こちらは室外機の上に設置するのみなので、設置も楽でありコストも低いものが多く、それでいて直射日光による室外機への影響を防ぐことが出来るため非常にバランスの整ったタイプだと言えるでしょう。

そして、見栄えを大切にしたい!という方は「全面カバータイプ」の室外機カバーをオススメ致します。その際選ぶときは、前面のみや排気箇所がきちんと開閉するものを選ぶようにしましょう。また、最近では空気や排気の循環がしやすいように作られている「逆ルーバータイプ」と呼ばれている見栄えと機能性を両立しているカバーもあるため、そちらを選ぶことも選択肢の一つとしてオススメします。ピッタリジャストサイズのカバーを室外機にかけてしまうと空気の循環の効率が落ちてしまうため、カバーをかける際は室外機よりゆとりを持ったサイズのものを選んでくださいね。

まとめ

それぞれの目的に合った室外機カバーを選べば、業務用エアコンの効率を上げることができ、それでいて尚且つ外観もより華やかなものになります。メーカーによって製造されているカバーは多種多様。今回のコラムを参考に、是非ご自身の好みの室外機カバーを見つけてみてくださいね。