室外機への雪対策は?明日から役に立つ知識を身に付けちゃおう!
ここ数年、あまり雪が降らないとされる地域にゲリラ豪雪と呼ばれる大雪が降ることで交通機関の混乱を招いているというニュースをよく耳にします。おそらく地球温暖化が引き起こしている異常現象の一つなのでしょうが、雪にあまり馴染みのない地域に住んでいるとやはり突然の雪景色を目の当たりにすると慌てることしか出来なくなってしまいますよね。そこで今回は、訪れる冬に備えて業務用エアコンの雪対策の方法についてご紹介致します。いざ冬本番になったとき、雪に埋もれて室外機が動かなくなり、暖房が効かなくなってしまった・・・なんてことが起こらないようにするためにも、しっかりと確認しておきましょう。
どうして雪対策が必要なの?
積雪量が多い地域では、最大でおよそ3mにも上る雪が積もると言われています。そのような場所で何も対策をしないでいると、外に出ている室外機が雪で埋もれてしまい、放熱が妨害されると同時に除霜運転が繰り返されるため、通常通りの稼働が出来ないのはさることながら、故障へと繋がってしまう可能性も十分にあり得ます。また、寒くなると業務用エアコンは「霜取り運転」というモードに変わり、霜取り運転中は暖房が思うように効かなくなってしまいます。そしてその状態が続いてしまうと、故障防止のために動作が止まる上に、ひどいときにはそのまま壊れてしまうことも。
そうなってしまう前に。万全な対策を練ることによって、お使いの業務用エアコンをより長期間長持ちさせると同時に、寒い冬の時期でも温かく快適に過ごす方法を事前に知っておくということがとても大切だと言えるでしょう。
なお、過去のコラムにて「霜取り運転」についてはより詳しくご紹介させていただいております。ご興味ある方は一度そちらのコラムも併せてご確認ください。
それぞれの対処・対策方法
上記にて、室外機にとって雪は、暖房の効率を下げてしまう原因に繋がる可能性があることや、故障の原因へと発展してしまう可能性があり得るということをお伝え致しました。では、そうなってしまう前の事前の対策方法、並びに、万が一大雪が降った後で室外機が埋もれてしまった場合の対処方法。こちらの2点について、それぞれ詳しくご紹介させていただきます。是非、ご参考にしてみてください。
雪が降る前に!事前に防ぐ対策法
まず第一に、室外機を設置する際はなるべく高い場所に設置することを考えましょう。目安としては、雪が降っても吹き出し口の周りに積もらない場所に置くこと。一般的な樹脂の素材で出来ている置台の上に室外機を置いてしまうと、積雪の多い地域ではあっという間に雪で埋もれてしまい吹き出し口が簡単に塞がれてしまいます。そうなってしまうと、業務用エアコンの暖房能力だけではなく省エネ性まで奪われてしまい、本来の力を十分に発揮出来ない上にコスパも悪くなってしまう原因に。そこでその現象を防ぐためにも、積雪の高さよりも高い位置に設置可能な架台と呼ばれる台の上に室外機を置くことによって、そういったトラブルを事前に回避することが出来るのです。
次の方法としては、室外機より一回り大きい雪よけカバー(防雪屋根)を取り付けたり、防雪パネルを付けたりなどして、氷柱や屋根の雪が室外機に落ちることを防いだり、室外機の吹き出し口自体に雪が付着するのを防ぐ方法です。軒先に出来てしまった氷柱や屋根の雪が室外機に落ちてしまうと、その重さでなんと室外機が壊れてしまうことがある、ということはご存知だったでしょうか。それほど雪の威力というものは、非常に大きいものがあります。そういったことを防ぐためにも、室外機に雪よけカバーを取り付けることによって、襲い来る氷柱や雪塊から室外機を守ることが出来ます。なお、雪よけカバーを取り付ける際は吹き出し口を塞がないようなサイズのものを選ぶようにしましょう。また、防雪パネルを設置することで室外機の吹き出し口に雪が付着することを抑えることが出来るため、運転を安定させることが可能になります。
そして最後に、近くにシャベルを用意しておくこと。原始的な方法にはなってしまいますが、シャベルを用意しておくことで取りたい箇所をピンポイントで除去することが出来ます。その際使う素材としては、プラスチック製の雪かき専用のシャベルが望ましいと言えるでしょう。
万が一のときの!雪に埋もれてしまった場合の対処法
先程までは雪が降る前の対策方法にスポットを当ててご紹介させていただきましたが、ではもし準備が整っていない状態のときに突然の大雪に見舞われてしまった場合、どのように行動すればよいのか。万が一のときの対処法についても、詳しくご紹介させていただきます。
積雪により室外機が埋もれてしまっていたら、まず業務用エアコンの電源は消した状態でシャベルなどを用意し吹き出し口の前が約30cm以上空くように積もってしまっている雪を取り除き、空気の通り道を確保します。その流れで、室外機の上に積もってしまっている雪もいずれ落ちてしまった際に吹き出し口を塞いでしまう原因へと繋がってしまうため、丁寧に取り除いてください。雪を一通り取り除いたら、再び電源を入れ、動作に異変がないかどうかチェックします。何も問題がなく、通常通り動いていれば除去完了です。
なお、もしシャベルがない場合はちりとりやフライパンなどでも代用が出来ます。また、一つとしてお湯をかけるという方法もありますが、行う際には、内部への結露を防ぐためかけるお湯の温度はぬるま湯であるということと、室外機の内部にお湯が入らないようにすること、お湯をかけても凍るようならすぐに止めることと、この三点を絶対に守るようにしましょう。
まとめ
続く異常気象により激しくなる冬の雪の日に対しても、前もってその対処方法を知っておくことによって、冷静かつ快適に過ごすことが可能になります。また、万が一準備する前に大雪に見舞われてしまったとしても、今回のコラムを参考に行動することでトラブルを最小限に抑えることが出来るかもしれません。
備えあれば患いなし、です。業務用エアコンに影響が出て使用が出来なくなってしまう前に、早めの対策を取っておきましょう。