寒さで業務用エアコンが効かないとき!オススメの対処法を知ろう

連日寒さが厳しい状況が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。このように寒い時期が続くと、やはり業務用エアコンの運転はかかせないものですよね。ですが暖まろうと思っていざ電源を点けてみると、何故か冷たい風しか出てこなくて故障かな・・・?などといった現象に直面したご経験をなされた方も少なくないかと思います。―――実はそれ。もしかしたら故障ではなく、雪の日や極端に寒い日に業務用エアコンが行ってしまう「霜取り運転」というものかもしれません。そこで今回は、そんな寒い日に業務用エアコンが効かない原因と対処法、そして万が一の際の故障の目安等々について詳しくご説明致します。是非、ご参考にしてみてくださいね。

何故暖房が効かなくなってしまうの?

外気温が低くなってくると室外機が冷えすぎてしまい、業務用エアコンは十分な性能を発揮出来なくなってしまいます。これにより冒頭にてお話させていただいていた「霜取り運転(デフロスト)」というモードに切り替わることで、室外機を温め性能を元に戻そうという機能が働くわけです。しかし厄介なことに、この霜取り運転中の際は室内機では暖房準備中となってしまい、暖かい風が出てこなくなってしまいます。よって外気温の冷え込みが強ければ強いほどこの霜取り運転が長引き、結果室内温度が低下してしまう流れになるというわけです。

霜取り運転の仕組みについては、より詳しくは過去のコラムにて一度ご紹介させていただいております。こちらも併せて一度ご覧ください。

*霜取り運転の詳しい説明についてはこちら。

霜取り運転中のサインは?どういったときになりやすいの?

業務用エアコンが霜取り運転を行っている際、室内機や室外機からどのようなサインが出されるのか。また、外気温や天候が主にどのようなときになりやすいとされているのか。おおまかではありますが、下記にイラストにて詳しくまとめさせていただきました。お使いの業務用エアコンに該当するサインが表れていないかどうか、または今後のために是非ご参考にしてみてください。

どうして霜取り運転を起こしてしまうの?

では何故、業務用エアコンは霜取り運転というモードに入ってしまうのか。その理由は、熱交換の仕組みによるものです。業務用エアコンに備わっている暖房機能は室内を暖めるために、それと反して室外機を冷やすという熱交換の仕組みで動いています。そのため一見外気温が低いと理にかなっていると思うかもしれませんが実際は大きく異なり、室内機に送る熱は空気中にある熱を送っているため、外気温が低ければ低いほど室外機内の熱を上手く冷やすことが出来なくなり、結果室内を暖めることも出来なくなってしまうのです。またその上室外機の熱交換器に霜が付いてしまうと、それにより霜取り運転が行われるためしばらくの間暖房が止まってしまうということも。霜が空気の吸い込みを邪魔してしまうと暖房能力が低下してしまうため、それを防ぐために霜取り運転というモードが存在しているのです。また上記イラストでも説明している通り、特に雪が降っている日外気温が5℃以下の日は霜取り運転になりやすい環境が整っています。よって霜取り運転が頻繁に行われるため、業務用エアコンを点けているのにも関わらずなかなか室内が暖まらないといった現象が発生してしまうのです。

対処法や対策法は?どうしたらいいの?

霜取り運転の影響で暖房が効かなくなってしまったり止まってしまった場合、どのような対処法や対策法があるのでしょうか。下記に詳しくまとめたので、万が一の際に是非ご参考にしていただけると幸いです。

暖房の設定温度を少し下げてみる

なかなか室内が暖まらないとつい高くまで温度を上げてしまいがちですが、その逆で少し温度を下げてみることにより、霜を適度に付きにくくし、霜取り運転の頻度を減らすことが可能になります。それにより、室内が暖まるのを早くすることが出来る可能性があります。ただし、20℃以下など極端に温度を下げ過ぎるとかえって全く動かなくなってしまうので、下げ過ぎない範囲で是非一度お試しください。

室外機の周りを片付けてみたり、屋根を付けてみる

上述している通り暖房を動かすためには室外機の熱交換が重要になってくるため、業務用エアコンを正常に運転させるためには室外機が外気を取り込むためのスペースが必要になってきます。よってもし室外機の周りにゴミや雪が積もっている場合はそれらを片付け、吸い込み口付近は最低でも30cm以上の空間は確保しておくようにしましょう。また、積雪時の場合は、雪を取り除いた後に電源プラグを抜くかもしくはブレーカーを落とすなどして業務用エアコン自体の電源を入れ直し、その後稼働させることで直る可能性もあります。

また事前対策としてではありますが、簡易的な屋根を設置するのも非常に効果的です。その際室外機を地面よりも高い位置に設置しておくと、積雪時に吹き出し口が塞がれないのでオススメです。なお配管や機器の破損の恐れがあるため、既に設置されている室外機を移動する場合は控え、このように前もって対策を行いたいという場合は自分では行おうとせず必ず専門の業者に相談するようにしましょう。

お湯をかけて霜を取る

最終手段として室外機の裏側にはアルミ製のフィンがあるのですが、そこにやかんで沸かしたお湯を流すことで霜取り運転から復活し回復する可能性があります。ですが注意点が二つほどあり、一つは不純物の入っていない水を使用すること。もう一つは、熱湯は水蒸気が発生し結露になる可能性があるためぬるま湯を使うということです。また、室外機の周りの積雪がひどいと室外機にお湯をかけても回復しない可能性もあるため、やはり日頃からの対策が重要なカギとなってきます。

新しい業務用エアコンに更新する

そもそも環境に合った能力の業務用エアコンが設置されていないという可能性も否めなくもありません。よく見られる〇畳用と言われている業務用エアコンだったとしても、実は冷房能力より暖房能力の方がわずかに低く設定されているというのはご存知だったでしょうか。一見エアコンと聞くと冷房能力を査定基準にしてしまいがちですが、実は暖房能力を基準に選んだ方が冷えない上に暖まらないという事態も起こりにくいため、業務用エアコンを選ぶ際は暖房能力を基準に選定するようにしましょう。また、10年以上お使いの機種である場合は機能も能力も劣化している可能性がある上に電気代もお得になるため、交換することをオススメ致します。

万が一故障だった場合は?

いつまで待っても霜取り運転状態から解除されず、なかなか業務用エアコンが動かなかったり何か様子がおかしい。あるいはエラーコードが出ている・・・その際は、故障している可能性が非常に高いです。また仮に故障していない場合でも、雪や氷が完全に内部に入りこんでしまいファンが回らずに運転が出来ていないということもあり得ます。その際は内部の雪や氷を無理やりかき出そうとしたりはがそうとしたりせず、気温が上がって自然に溶けるのを待ちましょう。

各メーカーのエラーコードは過去コラムにてご紹介させていただいておりますので、下記にてまとめさせていただきます。

*ダイキンのエラーコードはこちら。

*三菱電機のエラーコードはこちら。

*東芝のエラーコードはこちら。

*日立のエラーコードはこちら。

*三菱重工のエラーコードはこちら。

*パナソニックのエラーコードはこちら。

また業務用エアコンの故障が発覚した際、修理にするべきか買い替えにするべきかで迷われる方も少なくありません。そこでこちらも併せて是非、ご参考にしてみてください。

*修理か買い替えか?お得なのは?

まとめ

寒さの厳しい日や雪が降る日は霜取り運転の影響で業務用エアコンが思うように稼働してくれないときがありますが、上記で記述した対処法や日頃から行える対策法をご参考にしていただくことで改善される可能性もあるかもしれません。また、万が一エラーコードが表示されていたりなど故障と見られる可能性がある場合は、エラーコード表や過去コラムを参考の上で一度是非アルファシステムにご相談ください。

快適に業務用エアコンを使用し、寒い冬も乗り過ごしちゃいましょう!